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2023.11.27
脱毛症の治療、男性と女性では原因が違う部分があるためアプローチの仕方が異なる
脱毛症の治療、男性と女性では原因が違う部分があるためアプローチの仕方が異なる。
男性と女性では脱毛の原因に共通点もありますが、異なる点もあり、そのため治療法もやや異なります。
①男性の脱毛症の主な原因
・遺伝的要因:
特に男性型脱毛症(AGA)において、遺伝的要因が大きく影響します。
・ホルモンの影響:
テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されることが、毛髪の成長サイクルに影響を与え、脱毛を引き起こします。
・年齢:
年齢の増加に伴って脱毛のリスクも高まります。
②女性の脱毛症の主な原因
・ホルモンバランスの変化:
特に閉経後、女性ホルモン(エストロゲン)の減少に伴い、脱毛が進行しやすくなります。
・他の医学的状況:
ポリキスティックオーバリー症候群(PCOS)、甲状腺疾患、鉄欠乏症など、他の健康問題が脱毛に影響を与えることがあります。
・遺伝的要因:
女性も遺伝的要因による脱毛のリスクを持っていますが、男性ほどの強い遺伝的傾向は一般的には少ないです。
③男女共通の原因
・ストレス:
過度のストレスはホルモンバランスに影響を及ぼし、脱毛を促進することがあります。
・栄養不足:
健康な毛髪の成長には適切な栄養が必要であり、特定の栄養素の不足は脱毛を引き起こす原因となり得ます。
・生活習慣の影響:
喫煙、アルコールの過剰摂取、不適切な頭皮のケアなども脱毛に影響を与えることがあります。
男性の場合はテストステロンが関係していることが多く、ここへアプローチする内服があるため手段がやや女性よりも多いと言えます。
男女の治療の違いをみてみましょう。
①男性のAGA治療
フィナステリド・デュタステリド:
男性ホルモンの一種であるテストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを阻害し、脱毛の進行を遅らせます。女性には一般的に推奨されません。
ミノキシジル:
頭皮に直接塗ることで毛母細胞の活性化を促し、毛髪の成長を助けます。男性と女性の両方で使用されます。
低出力レーザー治療:
頭皮に特定の波長の光を当てることで毛母細胞の活性化を促し、毛髪の成長を支援します。
毛髪移植:
健康な毛髪を脱毛部分に移植する手術です。
②女性のAGA治療
ミノキシジル:
男性と同様に、女性のAGA治療でも広く用いられます。女性用の製品は濃度が異なることが多いです。
スピロノラクトン:
男性ホルモンの作用を抑制することで、女性の脱毛症に効果があるとされています。
ホルモン療法:
女性ホルモンの不均衡が原因の一つと考えられる場合に用いられることがあります。
プレートレットリッチプラズマ(PRP)療法:
自身の血液から成長因子を豊富に含むプラズマを抽出し、それを頭皮に注入する治療法です。
内服は基本的には男性のみが使用できます。
ミノキシジルの塗薬は女性も使用が可能ですが、低濃度のものが推奨されています。
高濃度になると効果がある場合もありますが、使用をやめると急に抜け毛が増えることがあります。
あとは、注射剤を頭皮投与用の機械を使って、直接毛根に打ち込んでいく治療があります。
男性の場合はミノキシジルも使いますが、男女ともに使用することができる注射剤として、ヘアフィラーという製品があります。
ヘアフィラーとは、ペプチド成分およびペプチドたんぱく質を頭皮に注入することで、発毛の促進と抜け毛の抑制などの効果を発揮する毛髪再生医療のひとつです。 白髪の抑制にも有効性が認められています。 ペプチドとは、アミノ酸が2つ以上結合したアミノ酸複合体のことです。
これは女性でも使用できるため、使いやすい注射剤といえます。
あと最近では、再生医療分野からエクソソームが登場したため、エクソソームを注射していくのも男女ともに有効です。
細胞の再生と修復をもたらすエクソソームはあらゆる細胞を若返らせる効果があり、発毛に効果を出す可能性あります。
症状が進行してから治療をはじめると効果がでるのに時間がかかる、もしくは効果がでにくい可能性あり、脱毛に関しては症状がでてない時から予防していくことが重要となります。
美容では細胞の老化をとめる、アンチエイジングが一つの治療の柱となっています。
全身の細胞を若い状態にキープすることを意識していけば、脱毛に関しても症状がでにくくしていくことは可能なはずです。
AGA治療の実践についてはこちら。内服、塗薬はオンライン診察にて郵送も行っています。