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2023.07.22
老化の原因は何か、なぜエクソソームがアンチエイジングの切り札と言われるのか
老化の原因は何か、なぜエクソソームがアンチエイジングの切り札と言われるのか 以下に老化の原因、そしてエクソソームがなぜ抗老化作用があるのか、記載してみたい。 老化の原因として、有力なものとして「炎症」があります。 酸化と言ってもいいかもしれませんが、細胞は炎症が起こると、さびていきます。 抗酸化作用のある、ビタミンC、βカロチン、ポリフェノール、コエンザイム、リコピン、などがアンチエイジングで有効であると言われているのも同じ理由です。 またストレス、過度な運動、疲労、睡眠不足、お酒、タバコ、日焼け、などは活性酸素が発生して炎症を起こし細胞を酸化します。 この慢性的な炎症が、細胞の老化のキーワードとなります。 体の中に感染がおきた時に、炎症がおきて悪いものを攻撃して排除する、ことは大事な機能です。 ですが、無意味な慢性的な炎症は害しかない、ということです。 <体の慢性的な酸化は全身の老化をもたらす> 慢性炎症が引き起こす各種悪影響 ・全身:糖尿病、高血圧、脂質異常、がん ・心臓:心筋梗塞、狭心症 ・腎臓:慢性腎臓病、腎不全 ・脳/神経系:アルツハイマー型認知症 ・骨/関節:骨粗鬆症、リウマチ ・皮膚:アトピー性皮膚炎 ・その他:肥満、睡眠障害 ↑は一例にすぎませんが、ほとんどの病気は局所の臓器に対して慢性炎症が発生し、細胞がやられていくことによって発生します。 慢性炎症によるダメージの回復がおいつかなくなれば、どんどん正常細胞が死んでいきます。年齢とともにこの細胞を修復する機能が落ちていくからです。 幹細胞は確実に年齢とともに減っていきます。そうすると炎症によるダメージを回復できず、様々な病気になっていきます。 <なぜアンチエイジングの切り札とエクソソームが言われるのか?> エクソソームに期待できる効果 ・血管新生 ・リンパ管新生 ・抗炎症 ・免疫調整 ・細胞修復促進 エクソソームは、生体に備わった組織の修復能を促進して、肌や全身の若返りを後押しする。 自分の幹細胞は年齢とともに減っていってしまう。自身の幹細胞を培養して移植する技術はありますが、非常に費用がかかり今でも一般化はされていません。 それにすでに老化が進んできた自分の細胞を培養して増やしても、限界がありそうだな、というのは想像できると思います。 しかしエクソソーム、若い人の細胞から抽出してきた物質であり、そのエクソソーム自体が自身の細胞に作用し、上記のような効果をもたらすのです。 かつエクソソームは他家由来であり、培養可能なことから、大量生産が可能となったことで治療費用を抑えることにセルソースは成功しています。 マクロファージには、種類があり、M1とM2と分かれています。 マクロファージが増えればいいというものではないわけです。 M1は炎症性作用があるマクロファージ M2は抗炎症作用があるマクロファージ 外敵をやっつけるときはM1も必要ですが、M1がずっと頑張り続けると慢性炎症が起きてしまいます。 M2>M1にする作用がエクソソームにはあります。 <エクソソームはマクロファージの司令塔> エクソソームが、抗炎症作用のあるM2マクロファージを優位にします。 M2マクロファージ:抗炎症性サイトカイン、炎症の抑制、炎症後の組織修復、脂質代謝 <M2の活性が老化抑制になりうる> 効果の根本原因は「炎症」 M2優位=抗炎症優位 →組織を修復、老化を抑制 選ぶべきは、M2を増やす、エクソソーム 人類究極の目標の一つに、不老不死、あると思います。私も子どものころから、漫画とかをみて、変なあこがれがあります。 不老不死、いい響きです。何かを成すには、人の寿命はあまりにも短いと思います。 以下はラットの研究ですが、健康寿命を延ばす、というところまでは到達しています。 となると、自分の細胞が老化しきる前に、エクソソーム投与して、老化しないようにするしか今はないのです。何もしなければ細胞は老化するわけで、エクソソームが投与された分だけ老化スピードが遅くなる と考えれば、自分なりのペースでいいから、エクソソームはどのタイミングからでもやった方がいいのです。 しかも、山川先生が言っていましたが、例えば経鼻で投与すると脳が近いから、脳の炎症に対しては経鼻でもいいんじゃないかと話していました。経皮的にも投与できるわけですから、局所的な投与もでき、 点滴で全身投与もできる、この投与経路がどこでもいいのも、非常に可能性を感じます。 <エクソソーム研究の可能性> 若くて健康な個体のエクソソームは、移植した個体の幹細胞機能を改善する ・幹細胞の機能改善 ・健康寿命を延ばす ・細胞の遊走を促進 以下はちょっと難しい話となります。 エクソソームは、ウイルスのような構造をしています。勝手に増殖はしないですが。 コロナワクチンと有名になったmRNAワクチンも似たような構造で、細胞までワクチンを届けています。 <エクソソームの構造> 細胞外小胞の一つであるエクソソームは、中に入っている遺伝子情報(マイクロRNAなど)が血中に放出された時に壊れないように、脂質二重膜というカプセル構造になっている。 <幹細胞エクソソーム> 効果 ・抗炎症作用 ・組織修復作用 ・免疫調整作用 ・血管新生 ・細胞遊走 安全性 ・幹細胞による異所性腫瘍の形成、肺微小血管系の巻き込み、免疫拒否反応を回避できる ・miRNAは核内には取り込まれないので、遺伝子改変は起きない。他家のものをつかっても拒否反応がない。 ・エクソソームは体内で1-2日で消滅する。 M2Pエクソソームを産生する細胞は増殖が速く、細胞のサイズも小さい(若くて元気のある細胞) 右側ですね
医療法人永朋会 理事長 加藤晃司