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2023.10.01
メディカルダイエットについて、種類とメリットデメリット
メディカルダイエットについて、種類とメリットデメリット
私自身、めちゃ筋トレ好きなので、ダイエットに関しても、日々色々と工夫をしていました。
ですが、年をとってくると、なかなか思うように体重や理想の体型を維持するのが大変になってきて、その頃からメディカルダイエットを自分自身実践してきました。
自分のクリニックには、自分がやって良かったメニューを置くようにしています。もちろん異なるニーズにも対応できるようにはしていますが、やはり効果を自分で実感したものは、自身をもっておすすめすることができます。
まずメディカルダイエットの大まかな種類としては、
1. 処方薬による治療:
食欲抑制薬:食欲を抑えることで、カロリー摂取を制限します。ビクトーザ、リベルサス、サノレックス
脂肪吸収阻害薬:腸での脂肪の吸収を阻害し、体重を減少させます。ゼチーア、ゼニカル。
糖吸収阻害薬:アカルボース
糖排出促進薬:スーグラ、カナグル
漢方:防風通聖散
以下にそれぞれの薬について解説します。
1. スーグラ
効果: スーグラはSGLT2阻害薬として知られ、腎臓での糖の再吸収を阻害し、尿中に糖を排泄させることで血糖値を下げます
2. カナグル
効果: カナグルもSGLT2阻害薬の一つで、スーグラと同様に、血糖値を下げるために使用されます。
3. アカルボース
効果: アカルボースはα-グルコシダーゼ阻害薬として知られ、小腸での糖の吸収を遅らせることで血糖値の上昇を抑えます。
4. リベルサス、ビクトーザ
効果: 脳の食欲中枢に作用し、食欲を抑えます。これにより、食事の量が減少し、体重減少の効果が見られます。胃の空腹時の動きを遅らせることで、食物の消化吸収が遅れ、血糖値の急激な上昇を防ぎます。
5. サノレックス
効果: サノレックスは食欲抑制薬で、中枢神経系に作用し、食欲を抑えます。
6. ゼチーア
効果: ゼチーアはコレステロール吸収阻害薬で、小腸でのダイエタリーコレステロールの吸収を阻害し、血中コレステロール値を下げます。
7. ゼニカル
効果: ゼニカルは脂肪の吸収を阻害する薬で、腸内での脂肪の吸収を低減し、減量を助けます。
8. 防風通聖散
効果: 防風通聖散は漢方薬の一つで、脂肪代謝を促進し、また体内の余分な水分を排出することで体重減少に効果を発揮します。
内服は、体重そのものを落とすことにかけては、非常に有効的です。
私はゼニカルは下痢になってしまって使えませんでしたが、それ以外の内服はすべて今でも使っています。全部同時には使いませんが、状況に合わせて組み合わせながら理想の体重をキープしています。ストレスがまったくかからないので、ほんとにいい時代になったなと思います。
次に、内服で体重をコントロールできたとしても、特定の部分を狙って脂肪を減らすことはできません。
部分痩せのための手段として、医療デバイス、脂肪溶解注射があります。
まずは医療デバイスから
医療デバイスを使用したダイエットの種類には、非侵襲的または低侵襲的な手段がいくつかあります。これらの手段は、脂肪細胞を削減したり、代謝を改善したりすることで、体重の減少や体型の改善をサポートすることを目的としています。以下は、主に利用される医療デバイスを使用したダイエットの方法です。
1. 冷却療法(クールスカルプティング)
脂肪細胞を冷却して結晶化し、体から自然に排出させる。
2. ラジオ周波治療(ヴァンキッシュなど)
ラジオ周波エネルギーを利用して脂肪細胞を加熱し、破壊する。
3. 高強度焦点式超音波(HIFU)
高エネルギーの超音波を利用して脂肪細胞を破壊する。
4. レーザーリポリシス
レーザーを利用して脂肪細胞を破壊し、液化脂肪を排出させる。
5. EMS(Electrical Muscle Stimulation)
EMSCULPTやEMSLIMなど。電気刺激を筋肉に与えることで筋肉を収縮させ、筋肉のトーニングや強化を図る。一部のデバイスは、脂肪の減少も期待される。
当院では痩身メニューとして、ヴァンキッシュと、EMSLIM、HIFUを用意しています。
ボディーメイクという意味では、やはりヴァンキッシュとEMSLIMが非常に有効的です。私も日々使っています。
ヴァンキシュで脂肪数を減らし、最後取り切れない脂肪をEMSLIM、そしてボディーラインを作るためにはEMSLIM、といった流れでしょうか。
それでもとれない脂肪は、脂肪溶解注射を使って、やっつけます。
「ヴァンキッシュ」と「EM SLIM」は、非侵襲的な体脂肪減少手段として開発されていますが、それぞれ異なるテクノロジーを使用しています。
<ヴァンキッシュ>
ヴァンキッシュ(Vanquish)は、非侵襲的な脂肪減少治療の一種で、ラジオ周波(RF)エネルギーを用いて体の特定の部位に蓄積された脂肪細胞を減少させるものです。特に、腹部や脇腹などの皮下脂肪の減少を目的として用いられます。
ヴァンキッシュの治療プロセス:
セッション:
患者はリラクスして横になり、特定の部位にRFエネルギーを当てます。
脂肪細胞の加熱:
RFエネルギーが脂肪細胞を加熱し、脂肪細胞の壁が破壊されます。
脂肪細胞の排出:
破壊された脂肪細胞は、体のリンパ系や排泄系を通じて排出されます。
メリット:
非侵襲的であるため、ダウンタイムがほとんどありません。
痛みや不快感が少ない。
セッション時間は短く、通常30分程度。
<EM SLIM>
「EM SLIM」については、電磁場を使用して筋肉を収縮させるタイプの治療です。これにより、筋肉が成長し、同時に脂肪が減少する可能性があります。治療は通常、数回のセッションで行われます。
EMSLIMは、非侵襲的な体成形治療で、特に腹部や臀部の筋肉のトーニングと強化を目的としています。この技術は、高強度の集中的な電磁エネルギーを利用して、筋肉収縮を引き起こします。これにより、通常の運動では達成できないような強度の筋肉活動が可能になります。
治療プロセス:
筋肉刺激:
EMSLIMデバイスが皮膚を通して筋肉に電磁刺激を送り、数千回もの超最大筋収縮を引き起こします。
筋肉の増強と脂肪の減少:
強力な筋収縮は、筋肉組織の内部構造の改善と筋繊維の増加を促し、同時に脂肪細胞の減少ももたらします。
効果:
筋肉のトーニングと強化
腹部や臀部の形状の改善
脂肪の減少
利点:
非侵襲的であるため、ダウンタイムがない。
痛みが少ないまたは全くない。
短時間で効果が期待できる。
最後に、脂肪溶解注射について説明します。当院ではFATX coreを採用しています。
脂肪溶解注射は、特定の脂肪の塊を小さくしたり除去したりするために用いられます。これは、脂肪細胞を破壊または溶解させる薬剤を直接脂肪組織に注入することで行われます。この治療は、ダイエットや運動だけでは困難な、体の特定の領域の局所的な脂肪の削減を目指しています。
効果と使用法:
効果: 治療後、数週間から数ヶ月の間に脂肪細胞が体外に排出され、治療領域の脂肪の厚みが減少します。
使用法: 脂肪溶解注射は、通常、小さな脂肪の集積に対して用いられます。たとえば、二重あごの治療によく用いられます。
主な脂肪溶解注射の種類:
デオキシコール酸: これは、二重あごの治療にFDA(米国食品医薬品局)に認可されています。FATX COREの主成分です。
リポトロピック注射: これらは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの物質を含む複合体で、脂肪の代謝を促進することを目的としています。
効果と期間:
脂肪溶解注射により、注射された領域の脂肪細胞は破壊され、体外に排出される。
数週間から数ヶ月にわたり、治療部位の脂肪の量が減少します。
上記が現在メディカルダイエットの主流であると思います。
もちろんどんどん新しい治療は開発されようとしていますが、エビデンスが蓄積している現在の治療は、割と完成形になっていると思います。
理想的な体重、ボディーメイク、を自分でコントロールすることができると、生活の質はかなり変わってくると思います。
その時の自分の状態、目標に合わせて、メディカルダイエットをうまく組み合わせれば、きっと理想の体型に近づくことができると思います。
理事長
加藤 晃司