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2024.02.08|ブログ
HPVワクチン、がん予防できるワクチン、ピロリ菌、について、名古屋の美容皮膚科医が解説
HPVワクチン、がん予防できるワクチン、ピロリ菌、について、名古屋の美容皮膚科医が解説
こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、美容皮膚科医の加藤晃司です。
今回は、HPVワクチン、がん予防できるワクチン、ピロリ菌、について解説します。
誰しも癌になりたい人はいないと思います。
しかし細胞は常に体の中で老化と再生を繰り返しており、それが負けると癌細胞が増えてしまったりします。
今は、エクソソーム治療、NMN点滴、高濃度ビタミンC点滴など、細胞の老化を防ぐ治療がでてきていますが、ワクチンで予防できる癌があるならやった方がいいと思います。
まだ癌を予防できるワクチンで、実用化されているのはほとんどありません。
その中の一つがHPVワクチンです。
①HPVワクチンとは
HPVワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる感染症を予防するためのワクチンです。HPVは性的接触によって広がることが多く、子宮頸がんやその他の種類のがん、そしていぼ(尖圭コンジローマ)などの疾患を引き起こす可能性があります。HPVワクチンは、これらのがんや疾患の主要な原因となるHPVタイプに対する保護を提供することで、これらの健康問題のリスクを著しく低減させることができます。
現在、いくつかの種類のHPVワクチンが利用可能で、それぞれが異なるHPVタイプに対する保護を提供します。最も一般的なHPVワクチンには、以下のものがあります:
二価ワクチン:主に子宮頸がんの原因となるHPVタイプ16と18に対する保護を提供します。
四価ワクチン:HPVタイプ16、18のほかに、外陰部いぼの原因となるHPVタイプ6、11にも保護を提供します。
九価ワクチン:上記の4つのタイプに加えて、他の5つのがん関連HPVタイプ(31、33、45、52、58)に対する保護を提供します。
HPVワクチンは、主に若い女性と男性に推奨され、特に性活動を始める前に接種することが最も効果的です。しかし、性活動を始めた後でも接種する価値はあります。ワクチンは一般的に2〜3回の接種で完了し、国によって推奨される接種スケジュールが異なります。
HPVワクチンの導入以来、子宮頸がんやHPV関連疾患の発生率は著しく減少しています。このワクチンは、公衆衛生上重要な進歩の一つとみなされており、広範な接種が推奨されています。
②当院で採用しているHPVワクチン、シルガード9とは
シルガード9(Silgard 9またはGardasil 9)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症とそれが引き起こす病気、特に子宮頸がん、外陰がん、膣がん、肛門がん、およびそれらの前がん病変、尖圭コンジローマ(性器いぼ)を予防するためのHPVワクチンの一種です。九価ワクチンとしても知られ、9種類のHPVタイプ(6、11、16、18、31、33、45、52、および58)に対して保護を提供します。これらのHPVタイプは、子宮頸がんの大多数と他のいくつかのがん種、さらには性器いぼの大部分を引き起こすことが知られています。
シルガード9は、これらの病気を引き起こす可能性があるHPVタイプに対する免疫を提供することで、接種者を保護します。特に、HPV16と18は子宮頸がんの約70%を引き起こす主要な原因であり、残りの5つのタイプ(31、33、45、52、58)もがんの原因となる重要なHPVタイプです。
シルガード9は、性活動を開始する前の若い男女に推奨されますが、性活動を開始した後でも接種する価値があります。一般的には、11歳または12歳の時に最初の接種を開始し、数か月の間隔をあけて合計2回または3回接種します。接種スケジュールは、接種開始時の年齢や健康状態によって異なる場合があります。
シルガード9の導入以来、接種を受けた地域や国ではHPVによる感染率や、子宮頸がんおよびその前がん病変の発生率が顕著に減少しています。このワクチンは、HPVによる疾患の予防において非常に効果的な手段とされており、広範囲にわたる接種が推奨されています。
③癌を予防できるワクチンはHPVワクチン以外にあるか?
HPVワクチン以外にも、がんを予防するために開発されたワクチンがあります。これらのワクチンは、特定のウイルスが原因で発生するがんの予防を目的としています。主なものは以下の通りです:
肝炎Bワクチン:肝炎Bウイルス(HBV)による感染を予防します。HBV感染は、慢性化すると肝硬変や肝がん(特に肝細胞がん)のリスクを高めます。肝炎Bワクチンは、これらの病気を予防するために世界中で広く使用されています。新生児や幼児に対する接種が推奨されているほか、HBVに感染するリスクが高い成人にも推奨されます。
ヘリコバクターピロリワクチン(開発中):ヘリコバクターピロリは胃の粘膜に感染し、慢性的な胃炎、胃潰瘍、そして胃がんのリスクを高めます。ヘリコバクターピロリに対するワクチンは、現在研究開発の段階にありますが、将来的には胃がんの予防に役立つ可能性があります。
EBウイルスワクチン(開発中):エプスタイン・バールウイルス(EBウイルス)は、一部のリンパ系のがん(例えば、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫)、特定の形式の胃がん、および鼻咽頭がんと関連があります。EBウイルスに対するワクチンは研究開発段階にあり、成功すればこれらのがんの予防に寄与する可能性があります。
④ピロリ菌の検査、除菌方法について
ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)は、胃の粘膜に感染し、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらには胃がんのリスクを高める可能性がある細菌です。ピロリ菌の検査と除菌について、以下に詳細を説明します。
ピロリ菌の検査方法
ピロリ菌の感染を確認するためには、複数の検査方法があります。
侵襲的検査:
内視鏡検査と生検:胃の内視鏡検査中に取得した小さな組織サンプル(生検)でピロリ菌を直接検査します。これには、組織のウレアーゼ活性を測定する迅速ウレアーゼ試験や、組織を染色して顕微鏡で直接観察する方法が含まれます。
非侵襲的検査:
尿素呼気試験:患者に特定の尿素溶液を飲んでもらい、その後の呼気中の炭素同位体を測定することで感染を検出します。ピロリ菌が尿素を分解すると特定の炭素同位体が呼気中に現れます。
便中抗原検査:患者の便サンプルを検査して、ピロリ菌の抗原を直接検出します。
血清学的検査:血液サンプルからピロリ菌に対する抗体を検出しますが、この方法は感染の現在の活動性よりも過去の感染を示す可能性があるため、除菌治療の確認には適していません。
ピロリ菌の除菌方法
ピロリ菌の感染が確認された場合、除菌治療が推奨されます。一般的な除菌療法には、以下のような抗生物質を含む治療レジメンがあります。
トリプルセラピー:2種類の抗生物質(通常はクラリスロマイシンとアモキシシリンまたはメトロニダゾール)とプロトンポンプ阻害剤(PPI)を7〜14日間服用します。PPIは胃酸の分泌を抑え、抗生物質の効果を高めます。
四重療法:
バイスマス四重療法:2種類の抗生物質、PPI、およびバイスマス製剤を組み合わせた治療で、7〜14日間続けます。
非バイスマス四重療法(四剤一包化療法):2種類の抗生物質、PPI、およびレボフロキサシンなどの他の薬剤を使用します。
その他の療法:標準的な治療に抵抗性のある場合や副作用により他の治療法が適さない場合には、異なる抗生物質を用いたり、治療期間を延長したりすることがあります。
除菌治療後には、治療が成功したかを確認するための再検査が推奨されます。除菌の確認には、尿素呼気試験や便中抗原検査が一般的に用いられます。除菌治療は、胃潰瘍や胃がんのリスクを減少させる重要な手段です。
まとめ
今回は、HPVワクチン、がん予防できるワクチン、ピロリ菌、について解説しました。
癌を予防できるワクチンは、現在のところ、HBVワクチン、HPVワクチンのみです。日本では女性のHPVワクチンは広がってきていますが、男性での接種はまだ一般化していません。
感染する前に、早めの接種をおすすめします。私も接種済です。
あとは胃癌を予防するために、ピロリ菌検査は行いましょう。陽性であっても内服で除菌できますので、手間ではありません。
癌はなる前にアプローチしないといけません。定期検査も重要ですが、予防できることは事前に行いましょう。
そしてエクソソームやNMN、高濃度ビタミンC点滴で、細胞の癌化を可能な限りブロックしましょう。
Wスキンクリニック名古屋での、シルガード9はこちら
https://www.w-clinic-nagoya.com/hpv
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