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2024.01.21|ブログ

HIFU(ハイフ)のメカニズム、各皮膚層への効果、副作用、SMAS層とたるみの関係、について、名古屋の美容皮膚科医が解説

HIFU(ハイフ)のメカニズム、各皮膚層への効果、副作用、SMAS層とたるみの関係、について、名古屋の美容皮膚科医が解説

 

こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、美容皮膚科医の加藤晃司です。

 

今回は、HIFU(ハイフ)のメカニズム、各皮膚層への効果、副作用、SMAS層とたるみの関係、について解説します。

 

 

 

まずは人気の施術であります、ハイフですが、どのような機械なのでしょうか?

 

①ハイフ(HIFU)とは?

 

HIFUは「High-Intensity Focused Ultrasound」の略で、日本語では「高密度焦点式超音波」と呼ばれます。これは非侵襲的な美容医療技術の一つで、超音波のエネルギーを利用して皮膚の深層に熱を与え、コラーゲンの生成を促進することで肌の引き締めやリフトアップ効果を期待できる治療法です。

 

HIFUの特徴は以下の通りです:

 

1)非侵襲的:皮膚にメスを入れることなく、超音波エネルギーを用いて治療するため、リスクが低く、回復時間も短いです。

 

2)ターゲットとする深さ:HIFUは特定の深さ(通常は皮膚のSMAS層、すなわち表在性筋膜システム)に正確に焦点を合わせることができ、そのエリアに熱を集中させます。

 

3)コラーゲン生成の促進:熱の影響で皮膚の深層にあるコラーゲン繊維が収縮し、新しいコラーゲンの生成が促進されます。これにより、肌の引き締めや若返り効果が期待できます。

 

4)多様な治療範囲:顔のリフトアップや二重あごの減少、体の他の部分のたるみ改善など、幅広い範囲に応用可能です。

 

5)結果の持続性:一度の治療で数ヶ月から一年以上の効果が持続することがありますが、人によって結果は異なります。

 

6)副作用とリスク:一般的には安全とされていますが、軽度の赤み、腫れ、痛みが生じることがあります。また、不適切な施術は火傷や神経損傷を引き起こす可能性もあります。

 

 

②ハイフのメカニズム、推奨される部位とその効果、副作用、について

 

1)ハイフのメカニズム

高密度焦点超音波:ハイフは特定の深さに超音波のエネルギーを集中させます。このエネルギーは皮膚の深層部に熱を生じさせます。

 

熱効果:熱はコラーゲン繊維に作用し、それによって収縮と再構築が促されます。これが肌の引き締めとリフトアップの効果を生み出します。

 

コラーゲン生成の促進:熱によって損傷を受けた組織は修復過程で新しいコラーゲンを生成します。この新しいコラーゲンの生成が、肌の若返りと引き締めに寄与します。

 

2)推奨される部位と効果

顔:顔全体のリフトアップ、皮膚の引き締め、シワやたるみの減少。

首:首の皮膚の引き締め、細かいシワの改善。

あごの下:二重あごの減少、ジョウラインの定義。

胸部や腹部:皮膚の引き締め、細かいたるみの改善。

腕や太もも:皮膚の引き締めとコントゥーリング。

 

3)副作用

軽度の痛み:治療中や治療後に一時的な痛みを感じることがあります。

赤みや腫れ:治療部位に一時的な赤みや腫れが生じることがあります。

熱傷:不適切な操作による熱傷のリスクがあります。

神経損傷:極稀に、不正確なエネルギーの焦点化により神経損傷を引き起こす可能性があります。

 

 

③ハイフは、それぞれの皮膚の層に対し、どのような効果をもたらすか?

 

ハイフ(HIFU: High-Intensity Focused Ultrasound、高密度焦点式超音波)は、皮膚の異なる層に対して特定の効果をもたらします。この治療法は、皮膚の深さに応じて調整された超音波エネルギーを用いるため、異なる皮膚層に特有の影響を及ぼします。

 

  1. 表皮層(Epidermis)~0.2mm

直接的な効果は少ない:ハイフは主に皮膚の深層に作用するため、表皮層への直接的な影響は限定的です。

間接的な効果:深層の治療により新しいコラーゲンの生成が促されると、表皮の質感や外見が改善される可能性があります。

 

  1. 真皮層(Dermis)~1.5mm

コラーゲンの再構築:ハイフは真皮層に熱を発生させ、コラーゲン繊維の即時的な収縮と長期的な再構築を促します。これにより皮膚の弾力性と引き締めが改善されます。

しわとたるみの減少:コラーゲンの増加により、しわやたるみの改善が期待できます。

 

  1. 皮下組織(Subcutaneous Tissue)~3.0mm

脂肪細胞への影響:ハイフは皮下脂肪層にも到達し、脂肪細胞に熱を発生させることがあります。これにより脂肪細胞の減少や体のコントゥーリング効果が期待できます。

さらなるコラーゲンの生成:深層部でのコラーゲン生成は全体的な皮膚の引き締めに寄与します。

 

  1. SMAS層(Superficial Muscular Aponeurotic System)~4.5mm

リフトアップ効果:ハイフは顔のSMAS層、すなわち表在性筋膜システムに作用し、顔のリフトアップ効果をもたらすことができます。これは、この層が顔の筋肉と密接に関連しているためです。

 

 

 

 

④SMAS層は、なぜたるみの原因になるのか?

 

SMAS層(Superficial Muscular Aponeurotic System)がたるみの原因になる理由を理解するには、まずSMAS層が何であるか、そして年齢とともにどのように変化するかを把握することが重要です。

 

1)SMAS層とは

位置: SMAS層は、顔の表皮と皮下組織の間に位置する、薄くて強靭な組織層です。

構成: 主にコラーゲンと弾性繊維で構成されており、顔の筋肉を支える役割を果たしています。

機能: 表情筋に密接に結びついており、表情の動きや顔の輪郭を維持するのに重要な役割を担っています。

 

2)なぜたるみの原因になるのか

 

年齢による変化: 加齢に伴い、SMAS層のコラーゲンと弾性繊維は弾力を失い、弱くなります。これにより、筋肉の支持が不十分になり、たるみが生じる可能性があります。

 

重力の影響: 弾力を失ったSMAS層は、重力の影響を受けやすくなります。これにより、皮膚や筋肉が下方向に引っ張られ、顔のたるみが目立つようになります。

 

筋肉の活動: 表情筋の継続的な活動によって、SMAS層は繰り返し伸び縮みします。加齢とともにこの伸縮能力が低下すると、たるみが生じやすくなります。

 

体重変化: 体重の増減もSMAS層に影響を及ぼし、特に急激な減量は皮膚のたるみを引き起こす原因となることがあります。

 

 

SMAS層は加齢によってその弾力性や支持力が低下すると、顔のたるみの主要な原因となります。重力、表情筋の活動、体重変化などもSMAS層の変化に影響を与え、結果的に顔のたるみを引き起こすことがあります。このため、美容医療においてはSMAS層をターゲットにした治療法が重要視されています。

 

 

<まとめ>

今回は、HIFU(ハイフ)のメカニズム、各皮膚層への効果、副作用、SMAS層とたるみの関係、について解説しました。

ハイフはSMAS総である筋膜に作用させることで顔のたるみを改善することを主目的とした施術です。

ですが、皮膚の各層に作用してコラーゲンの生成を促し、筋膜のたるみだけでなく、表皮、真皮の細胞のハイも改善し、細かいシワや表面のハリも改善します。

また脂肪層に作用することで、脂肪の減少も期待できます。

 

 

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Wスキンクリニック名古屋

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