マンジャロ採用しました。薬理作用、効果、使い方、について名古屋の美容皮膚科医が解説。

 

こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、美容皮膚科医の加藤晃司です。

 

今回は、マンジャロの薬理作用、効果、使い方について解説します。

 

マンジャロ品切れが続いていましたが、やっと導入することができました。

 

夏にむけてダイエット中だった自分が使いたかったので、やっと入ってうれしいです。

さっそく使っています。

 

①マンジャロの薬理作用

 

マンジャロ（一般名：ティルゼパチド、Tirzepatide）は、GLP-1（グルカゴン様ペプチド1）受容体アゴニストとGIP（グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド）受容体アゴニストの両方の作用を持つ、新しいクラスの薬剤です。この薬は2021年にFDAにより承認されました。

 

＜マンジャロの薬理作用＞

マンジャロの薬理作用は、主に体内でのインスリン分泌の促進と食後の血糖値の上昇の抑制に関連しています。以下に、その具体的な作用メカニズムを説明します：

 

（１）GLP-1受容体アゴニストとしての作用:

 

GLP-1は、インスリン分泌を刺激し、血糖値の低下を助ける役割を持っています。食事によって自然に分泌されるホルモンで、インスリンの分泌を食後の血糖値の上昇に応じて増加させる効果があります。

さらに、GLP-1は胃の排出を遅らせることで、食後の血糖の急上昇を抑制します。

 

（２）GIP受容体アゴニストとしての作用:

 

GIPもインスリンの分泌を促進するホルモンであり、ティルゼパチドはこの作用を利用して、さらに血糖管理を強化します。

GIPは食事からの栄養吸収時に膵臓からのインスリン放出を増加させ、血糖値の正常化を助ける効果があります。

 

（３）体重減少効果:

 

ティルゼパチドは食欲を抑制し、満腹感を増す効果があります。これにより、カロリー摂取量が自然に減少し、体重管理に寄与します。

体重減少は、心血管疾患のリスク低減にも役立つとされています。

 

 

（４）臨床試験における効果

マンジャロの臨床試験では、ティルゼパチドを使用した患者群が顕著なHbA1c（糖化ヘモグロビン、血糖管理の指標）の改善と体重減少を示しました。これらの効果は、他のGLP-1受容体アゴニストと比較しても優れていることが報告されています。

 

マンジャロ（ティルゼパチド）は、その独自の薬理作用により、ダイエット治療において新たな選択肢となり得ると期待されています。また、肥満の治療にも利用される可能性があり、その多様な治療効果が今後の臨床応用において注目されています。

 

 

②マンジャロの用法、用量は

 

（１）初期用量

開始用量: ティルゼパチドの治療を開始する際の用量は、通常2.5 mg/週の皮下注射です。

用量の増加: 初期用量は4週間継続した後、効果と耐容性に基づいて、5 mg/週に増量します。

 

（２）維持用量

効果に応じてさらに用量を調整し、最大で15 mg/週まで増量することがあります。

通常、用量は段階的に増加させ、各段階での効果と副作用を観察しながら最適な用量を決定します。

 

（３）投与方法

ティルゼパチドは1週間に1回、同じ曜日に皮下注射で自己投与します。

注射部位は、腹部、太もも、または上腕の皮下に行うことが一般的です。

 

 

まとめ

今回は、マンジャロの薬理作用、効果、使い方について解説しました。

 

マンジャロは週１回投与でいいので楽で助かります。

 

さらに、GLP-1（グルカゴン様ペプチド1）受容体アゴニストとGIP（グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド）受容体アゴニストの両方の作用を持つ、ので、これまでの注射薬より効果が高いのが助かります。

 

今使っている内服でダイエットが停滞している方は、ぜひトライしてみてください。

 

 

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