NEWSお知らせ
2024.03.03|ブログ
ケロイドの原因、有効な美容施術について、名古屋の美容皮膚科医が解説
ケロイドの原因、有効な美容施術について、名古屋の美容皮膚科医が解説
こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、美容皮膚科医の加藤晃司です。
今回は、ケロイドの原因、有効な美容施術について解説します。
①ケロイドはなぜ出来るのか?
ケロイドは、皮膚が傷ついた後に過剰な組織が形成されることで生じる、異常な瘢痕(はんこん)の一種です。通常、皮膚の傷が治る過程では、新しい組織が形成されて傷を修復しますが、ケロイドはこの新しい組織が通常よりもはるかに多く形成されることにより発生します。ケロイドが形成される正確な原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。
(1)主な原因とリスクファクター
遺伝的要因: ケロイドの発生には遺伝的な傾向があるとされ、家族にケロイドの既往がある人はケロイドを発症しやすいとされています。
皮膚の傷害: 手術、外傷、擦り傷、ピアス、刺青(タトゥー)、熱傷(やけど)などの皮膚の傷害がきっかけでケロイドが形成されることがあります。
炎症: にきびや水痘(みずぼうそう)などの炎症性皮膚疾患の跡がケロイドになることもあります。
年齢: ケロイドは10歳から30歳の若年層に最も多く見られます。
皮膚の色: 濃い肌色の人にケロイドが発生しやすいとされています。
(2)発生メカニズム
ケロイドの形成には、傷害後の過剰なコラーゲンの蓄積が関与しています。正常な傷の治癒過程では、傷ついた皮膚を修復するためにコラーゲンが生成され、その後、余分なコラーゲンは分解されて平らな瘢痕が形成されます。しかし、ケロイドを形成する傾向がある人では、このコラーゲンの生成と分解のバランスが崩れ、必要以上にコラーゲンが蓄積し、肥厚した盛り上がった瘢痕が形成されます。
(3)予防と治療
ケロイドの予防には、可能な限り皮膚の傷害を避けることが重要です。また、ケロイドの治療には、注射、レーザー治療、外科的除去、圧迫療法、放射線療法など、さまざまな方法がありますが、再発の可能性があるため、治療法は慎重に選択する必要があります。
②ケロイドの治療で有効な施術は何か?
(1)圧迫療法: ケロイド部位に特別な圧迫バンデージやシリコンシートを使用し、長期間にわたって圧力をかけることで、ケロイドの大きさを減らす治療方法です。特に手術後の新しいケロイドの形成を予防するのに有効です。
(2)注射療法:
ステロイド注射: ケロイド組織に直接ステロイドを注射することで、炎症を抑え、ケロイドの大きさを減少させる方法です。複数回の治療が必要な場合が多いです。
5-FU注射: 5-フルオロウラシルという薬剤を使用した注射も、ケロイドの治療に有効です。ステロイド注射と併用されることもあります。
(3)レーザー治療:
炭酸ガスレーザー: 表面を平滑にするために使用されます。
パルスダイレーザー: 血管を標的とし、ケロイドの赤みを減少させるために使用されることがあります。
(4)外科的除去: 大きなケロイドの場合、外科的に除去する方法がありますが、手術によって新たなケロイドが形成されるリスクがあるため、通常は他の治療法と組み合わせて行われます。
(5)放射線療法: 外科的除去後に放射線療法を行うことで、再発率を低下させることができます。ただし、放射線療法にはリスクも伴うため、詳細な説明と同意が必要です。
(6)クライオセラピー: 液体窒素を使用してケロイドを凍結させ、小さくする治療法です。特に小さなケロイドに有効ですが、肌の色素に変化を与える可能性があります。
③ヤグレーザーはケロイドに有効か?
ヤグレーザー(特にNd:YAGレーザー)はケロイドの治療に有効なオプションの一つとされています。ヤグレーザーは、特定の波長を使用して深い皮膚層まで到達し、瘢痕組織内の異常な血管をターゲットにすることができます。これにより、瘢痕の赤みを減少させ、瘢痕組織の軟化や平滑化を促すことが可能です。
(1)ヤグレーザーのメカニズムと利点
熱効果: ヤグレーザーは瘢痕組織を温めることで、コラーゲンの再構成を促し、組織の柔軟性を向上させることができます。
血管作用: 瘢痕組織内の血管に作用し、瘢痕の赤みを減少させることができます。
非侵襲性: ヤグレーザー治療は非侵襲性であり、治療後のダウンタイムが少ないという利点があります。
(2)治療の効果と考慮事項
個人差: ケロイドの治療効果には個人差があり、全ての患者において同じ結果が得られるわけではありません。
複数セッション: 効果的な結果を得るためには、複数の治療セッションが必要になることがあります。
再発の可能性: ケロイドは再発する可能性が高いため、ヤグレーザー治療後も状態を定期的に評価し、必要に応じて追加の治療を行うことが重要です。
「フラクショナルレーザー」もケロイドや厚くなった瘢痕(はんこん)の治療に用いられることがあります。フラクショナルレーザーは、皮膚の一部に微細な熱傷を作り出し、自然治癒過程を通じて新しい皮膚組織の生成を促進し、瘢痕組織の外観を改善します。このプロセスは、ケロイドの柔軟性を高め、色調を改善し、時には大きさを減少させることができます。
まとめ
今回は、ケロイドの原因、有効な美容施術について解説します。
ケロイドの原因は、複合的なこともあり、特定できないこともあります。
ケロイドになりやすい方は、ならないように予防しながら、できてしまったものに対しては有効だと言われている施術を、状態に合わせて使っていきましょう。
Wスキンクリニック名古屋での、レーザー治療はこちら
https://www.w-clinic-nagoya.com/pores/pico-laser
Wスキンクリニック名古屋
理事長 加藤晃司
当院では無料でスタッフカウンセリングを行なっております。
お気軽にご予約くださいませ
Wスキンクリニック名古屋 (美容皮膚科)
https://www.w-clinic-nagoya.com/
〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜 2-4-1 第3コジマビル6F
TEL 052-7377-7117(10:00~19:00)
LINE ID @w.nagoya
高岳駅より徒歩4分 / 新栄町駅より徒歩5分
お車でお越しの方
名鉄協商パーキングチケットをお渡しいたしますので、クリニック近くのパーキングをご利用ください。