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Late-Onset Hypogonadism男性更年期障害の概要、検査、治療について
男性更年期障害の概要
男性更年期障害は、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の減少により引き起こされる一連の症状のことを指します。女性の更年期障害がエストロゲンの急激な減少によって起こるのに対し、男性の場合はテストステロンの減少が原因です。この症状は、加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)とも呼ばれ、いわゆる男性版の更年期障害です。
原因
男性更年期障害の主な原因は、年齢とともにテストステロンの分泌が徐々に減少することです。
しかし、以下のような要因も影響します:
ストレス:極度の疲労や精神的なストレスがテストステロンの減少を促進します。
生活環境:環境の変化や生活習慣の乱れも影響を与えます。
症状
男性更年期障害の症状は多岐にわたりますが、代表的なものは以下の通りです:
精神的な症状:
やる気の低下、活力の減少、憂鬱感、イライラ
身体的な症状:
筋力の低下、体脂肪の増加、骨密度の低下
性機能の低下:
ED(勃起不全)、性欲減退
その他の症状
睡眠障害、倦怠感、めまい、物忘れ
診断と検査
男性更年期障害の診断には、以下のような方法があります:
AMSスコア
(Heinemann Aging Male Symptoms Score:)
27点以上が軽度の異常、37点以上が中等度以上の異常を示唆します。
血液検査
遊離テストステロンの測定が重要です。7.5 pg/ml未満が低値、7.5〜11.8 pg/mlがボーダーラインとされています。
治療方法
ライフスタイルの改善:
適度な運動やバランスの取れた食事、ストレス管理
薬物療法:
漢方薬や軽い安定剤の処方、プラセンタ治療など
テストステロン補充療法:
遊離テストステロン値が8.5 pg/ml未満の場合に行います。注射や軟膏の形で投与されます。
テストステロン補充療法の副作用とリスク管理
<副作用>
肝機能障害:肝臓に負担がかかる可能性があります。
多血症:血液の粘度が高くなることがあります。
ニキビや体毛の増加:これらは比較的軽い副作用です。
前立腺への影響:前立腺肥大症の進行を早める可能性があります。そのため、定期的な前立腺検診が必要です。
<リスク管理>
定期的な健康診断を受け、早期発見と早期治療を行うことが重要です。
また、テストステロンの低下に気付いたら、適切な治療を受けることが推奨されます。
治療を受けられない場合
一部の方は副作用のリスクがあるため治療を受けられません。前立腺がんや進行した前立腺肥大の方には治療が適応されません。検査で問題がないことを確認してから治療を開始します。
副作用の管理
治療には副作用が伴うことがありますが、適切な管理でリスクを最小限に抑えることができます。治療後も定期的な検査を行い、適切な範囲内にテストステロンを保つことが重要です。
まとめ
男性更年期障害の治療を通じてテストステロンが正常値に戻ると、気分の改善やEDの解消などが期待できます。さらに、筋肉量の増加も期待できます。治療を通じて、より充実した生活をサポートします。